ピピピピピ
スマホのアラームが鳴っている。
少し眩しいくらいの朝日がカーテンの隙間からチラチラとこちらを照らしてくる。
アラームを止めたままもう一度毛布にくるまった私は、朝日に背を向けて目を閉じた。
ピピピピピ
…スヌーズだ。
休みの日だというのに、仕事に行けとアラームが私を起こす。
再びムクリと起き上がりアラームを解除したら、なんだか目が覚めてしまったのでカーテンを大きく開けて窓を開いた。
フワッと朝独特の少し肌寒い風を浴びたと同時に朝日の心地良い温もりを感じながら、私は大きく深呼吸をした。
鼻の奥に残るムズムズっとした感覚が春の訪れを告げる。
へっくしゅん。と私が鳴くと対抗するかのように鶯がホーホキョッキョ!とちょっと下手くそな鳴き方で返事をした。
私も負けじともう一度へっくしゅんと応戦する。
今度はカラスが鳴き始めた。
春の陽気に包まれながら、私たちは春の訪れを喜んでいるかのように鳴き合うのであった…。
to be continued