前回の続き
南極越冬隊は11名の男性(平均37歳)がいた。
人形安置場所は基地裏手に
イグルーを造った。
基地建物内に置くと風紀が乱れかねないと言う配慮だ。(笑)
人形はケバケバしい着物を着せられ、布団の上に横たえられた。
そして傍らには、手書きした取扱説明書、携帯コンロ、鍋が置かれていたらしい。
(おそらく,腰のあたりはタンクになっているから、暖かいお湯を入れて、挿入時の温かさを味わうのではないか?)
その人形は「べんてん様」と名づけられていた。
しかし、誰一人 べんてん様を使用するものはいなかったと言う。
専門家たちが、練りに練って、
開発に開発を重ね,
口は開けっ放し、
寝かせたり
ひっくり返したり,曲げたり伸ばしたりするうち、足が邪魔になり、結局切断した。
そのグロテスクな容姿は隊員の気持ちを萎えさせるに充分だった。
続く